日常でできる更年期障害の対策

更年期障害は、医薬品や外来への相談などの治療で改善することが可能です。
しかし、プロギノバなどの医薬品に頼る前に、日常生活でできる対策があります。
この記事では日常生活でできる対策を3つ紹介します。
食生活でケア
女性ホルモンが減少するとともに、エネルギー、脂質、骨の代謝など体にさまざまな変化が起きます。この時、栄養が過剰あるいは欠乏状態になりやすく、カラダや心の健康バランスを崩しやすくなります。
そこで大事なのは「食事」です。
食事は誰もが1日数回は行うはずですから、ここに気を付けるだけで予防できる可能性はグッと上がることでしょう。
では、更年期の女性に適した食事や食生活はどんなものが良いのでしょうか。
一番肝心なのは「バランスの良い食事」です。
まずは、日ごろの食生活を振り返ってみましょう。
お米やパン、麺類などの炭水化物だけで済ませたり、揚げ物が多い食卓になっていませんか?
更年期に入る女性にオススメなのが「和食」です。
お肉(牛・豚・鳥など)よりも脂質の少ない魚を使った料理、さらに小松菜、ほうれん草などの緑黄色野菜を使った副菜を一皿加えるとバランスが良くなりますし、脂質も少なく抑えることができます。
さらに「牛乳」や「ヨーグルト」などの乳製品を積極的に取り入れることがオススメです。
更年期に入ると骨量が減ってしまい、更年期障害や骨粗しょう症などになりやすくなってしまいます。
カルシウムを積極的に食卓に取り入れることでこれらの予防につながります。
運動でケア
適切な運動習慣を設けることが更年期にも有効であることが明らかになってきました。
国内では、更年期障害がある方がウォーキングや水中歩行をしたことで「更年期症状の重症度を表す数値が、運動前に比べて明らかに下がった」という結果が報告されています。
海外でも有酸素運動やヨガでも効果があったという研究結果が出ています。
それでは、更年期に入った時、具体的にどのような運動をすれば良いのかご紹介しましょう。
主運動としての有酸素運動に加え、ストレッチとウエイトトレーニングを行うことが理想的です。
具体的には以下のようなトレーニング方法があります。
【ウォーミングアップ 5分】
柔軟体操(ストレッチ)・ジョギング
【有酸素運動(主運動) 20~40分】
歩行・ジョギング・水泳・サイクリング・エアロビクス・ダンス
【クーリングダウン 5分】
柔軟体操(ストレッチ)・ジョギング・マッサージ
運動の頻度は1週間に3~4回が望ましいですが、無理に続けてもさらにカラダに負担をかけてしまいます。みなさんの体調に合わせて行い、徐々に回数を増やしていくと良いでしょう。無理なく楽しくでき、継続できる自分にあったものをオススメします。
香りでケア
良い香りは心を落ち着かせる効果があります。
今は自宅でアロマを炊いている方も少なくないと思いますが、これも効果的です。
いわゆる「アロマセラピー」です。
アロマセラピーは病気の治療や症状の緩和などが期待できる代替医療の1つです。
エッセンシャルオイルという精油の香りを楽しみ心身をリラックスすることができます。
この時、エストロゲンに似た作用を持つエッセンシャルオイルを用いることで、エストロゲンの分泌をうながしてくれます。
ある研究では「ゼラニウム」「ローズオットー」などの精油が特に効果的だと報告されています。
このような対策は、誰でも簡単にできるものばかりだと思います。
日常でできる自分に合った対策を見つけ、少しずつでも更年期障害の対策をしていきましょう。