若い世代の更年期障害「若年性更年期障害」

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更年期とは、閉経前の前後5年(計10年)を指すため、その症状は40代くらいからあらわれることが一般的です。
しかし現代では、「若年性更年期障害」という若年層にあらわれる更年期障害があります。閉経年齢ではない20歳後半から30歳くらいの若い年代に更年期障害のような症状が現れるといいますが、どうしてこのようなことになってしまうのでしょうか。

どうして若年性更年期障害になってしまうの?

更年期障害と若年性更年期障害はどちらも女性ホルモンが乱れることによって生じるものという点では一致しています。ただし、その女性ホルモンが乱れる原因が異なります。
更年期障害は年齢とともにホルモン分泌が減少してしまうことが原因ですが、若年性更年期障害の場合は自律神経の乱れから卵巣の機能が低下することによって、ホルモンバランスが崩れてしまい更年期障害のような症状を引き起こします。
若い世代の自律神経の乱れは、不規則な生活リズムやストレスによって体内リズムが乱れてしまうことが原因です。
年齢が若いからといって、忙しい日々を過ごして不規則な生活を繰り返していると、自律神経の働きが乱れやすくなります。
これによってホルモンバランスを崩してしまい、若年性更年期障害になってしまうのです。

自律神経とは

そもそも自律神経とはどういったものなのでしょうか。
自律神経は意思とは別に働き、体内バランスを保つ大切な役割を担っています。
自律神経には身体が活動しているときに活発になる「交感神経」と、リラックスしているときに活発になる「副交感神経」の2種類があります。

交感神経が強く働くと、血圧が上がり、瞳孔が拡大し、心とカラダが興奮状態になります。副交感神経が優位に働けば、血圧が下がり心拍数が減少します。
さらに瞳孔が収縮し、心とカラダが休んでいる状態になります。
このように交感神経と副交感神経は対になる働きをしていて、この2つの神経が体のバランスを保っています。
しかし、生活リズムが不規則になったり、ストレスをかかえた生活を送ることによって、このバランスが乱れてしまうのです。
自律神経は卵巣とも関わりが大きいため、自律神経がバランスを保てなくなると卵巣にもダメージを与えてしまうことになり、ホルモンバランスを崩して更年期障害のような症状を引き起こしてしまいます。
これが若年性更年期障害の主な原因です。